[未来のつかみ]
2050年ではない。2027年の東京。
自動運転が当たり前になり、コンビニのレジも無人化されたが、街のゴミ捨て場は相変わらずカオスだった。
そんな中、一台のゴミ箱が社会を変えようとしていた——その名も 「エコロイド」。
「これが未来のゴミ処理の革命だ!」
熱く語るのは、**AI清掃ロボット会社「グリーンライズ」**のエンジニア 杉本圭(すぎもと・けい)。
対するは、町内会のリーダーで、技術革新に懐疑的な60代の主婦 佐藤良江(さとう・よしえ)。
[ 技術と現実可能性]
「このエコロイドは、AI搭載で素材を瞬時にスキャンし、ゴミを自動分類するんです!金属、プラスチック、紙はすべて適切な場所へ!」
杉本が実演すると、空き缶を投げ入れた瞬間、「カチッ」と音がして、ゴミ箱が内部で分別した。
「すごいじゃない!……って言うと思った?」
良江は腕を組み、冷ややかに言う。
「そんなにうまくいくわけないでしょ。例えばコレ!」
良江は、牛乳パックを折りたたんでゴミ箱に入れた。
——ピピピッ!
エコロイドは一瞬動きを止め、AI音声が響いた。
「これは燃えるゴミですか?プラスチックですか?」
「ほらね? 結局、人間に聞いてくるじゃないの!」
[誤解と対立]
数週間後、町内のゴミステーションで問題が発生した。
エコロイドが、紙パックをプラスチックと誤認し、大量の誤分類が発生。
「だから言ったでしょ! 機械は信用ならないって!」
良江は怒り、町内会のメンバーも不満を口にし始めた。
杉本は、エコロイドのログを確認し、ため息をついた。
「やっぱり、見た目だけじゃ完全な判断は難しいか…」
だが、ここで諦めるわけにはいかない。
[解決と感動]
杉本は、ゴミ箱のAIに「ユーザーとの対話機能」を追加した。
- 不確かなゴミはスマホに通知 → 「牛乳パックを捨てましたか?燃えるゴミとプラスチック、どちらですか?」
- 町内会でAIトレーニング → ゴミ箱が町のゴミの種類を学習し、精度を向上。
「これなら、町のゴミのルールに適応できる!」
数週間後、ゴミ分別ミスが80%削減。
「……まさか、このロボットが、本当に学ぶなんてね」
良江がぽつりとつぶやいた。
「未来を疑うのは悪いことじゃない。でも、進化し続けるのがロボットですから」
杉本は微笑み、エコロイドの頭をそっと撫でた。
「仕方ないわね、壊れたら面倒だし、メンテの仕方でも覚えておくわ!」
良江は照れくさそうに笑いながら、スマホに届いた「ゴミ分類完了」の通知を見つめた。
